白内障手術を行うと糖尿病網膜症が進行することがあります。こうした場合、術前にレーザー治療で対応するなどリスクを低減する措置を講じます。
白内障手術による糖尿病網膜症の進行
シドニー大学が調査したところによると、糖尿病網膜症が悪化したのは白内障手術を受けていない目では20%だったのに対し、手術を受けた目では35.6%と1.8倍もありました。
術後1年経過しても、手術を受けてない目では悪化が13.8%だったのに対し、手術を受けた目では28.2%に悪化が見られました。
しかし、昔に比べ糖尿病網膜症の悪化は激減している!
かつての白内障手術は切開創も大きく今よりも大掛かりで、挿入する眼内レンズも硬いプラスチック製でした。そのため炎症が大きく、糖尿病網膜症に悪影響を与えていました。
しかし近年の白内障手術は格段に進歩し、水晶体を包む後嚢は残したまま傷はごく小さく、縫合の必要がありません。手術がとてもコンパクトになったので糖尿病網膜症への悪影響がずっと減りました。
それでもまだ約5分の1に糖尿病網膜症の進行が見られるのです。
白内障手術が糖尿病網膜症を進行させる本当の原因とは?
一方、白内障を発症した人はとも、もともと糖尿病網膜症の進行リスクが高いとも考えられます。
糖尿病が重症化すれば網膜に酸素や栄養が行き届かなくなって、白内障といった合併症を併発するからです。
白内障のほかにも角膜障害や虹彩・毛様体炎、硝子体出血や網膜剥離、血管新生緑内障、黄斑浮腫などが起こることがあります。
とはいえ、手術により多少なりとも毛細血管にダメージが及ぶことも否定できません。度重なる血管へのダメージが糖尿病網膜症の進行を加速させるのです。
そこで、対策となるのが手術前のレーザー治療です。網膜下の毛細血管が詰まると、新生血管が発生して糖尿病網膜症が悪化するため、それをやっつけてリスクを減らしておきます。
そうすれば、糖尿病網膜症患者に対する白内障手術は決して禁忌ではないといえます。
ルテインと白内障の関係
白内障の有名な対策はルテインを摂るですが、
ルテインが白内障の防止に効果があるかどうかは分かっていません。
でも、そんなの待ってられないですよね。
早め、早めに手を打ちたい方はここから手に入ります。