飛蚊症とは?
視界に小さな虫か糸くずのような物体が複数現れ、眼を動かすと一緒についてきて消えません。うっとうしいこうした症状をまるで蚊が飛んでいるみたいなので飛蚊症(ひぶんしょう)と呼びます。
案外多い!白内障手術後の飛蚊症
飛蚊症は実は白内障手術後に現れる代表的な合併症で、結構多くのかたが経験しています。
手術の翌日から3~4か月以内に症状を訴えるかたが多く、水晶体の取り残しがゴミとなって浮いているのではないかと手術の失敗を心配されるようです。
しかし、浮いているゴミのようなものはそもそも水晶体のカスなどではありません。
飛蚊症は硝子体のにごり
白内障では水晶体がにごりますが、飛蚊症は水晶体のすぐ後ろにある硝子体のにごりが原因です。にごりの影が網膜に映し出されて、それがあたかも虫のように見えるのです。
眼球の内部に生じてるにごりなので外から見えませんし、視線をうごかせば一緒についてきます。
白内障手術の失敗ではないのです。
なぜ白内障手術で飛蚊症になるのか?
白内障手術が原因で飛蚊症になるのではなく、もともとあった飛蚊症が白内障手術したおかげで良く見えるようになったのです。
手術前は水晶体がにごっていたために見えなかったのが、人工レンズを入れて光をよく通すようになったため、硝子体のにごりの影が映って見えるのです。
硝子体のにごりは硝子体が網膜から離れる時にできるといいます。硝子体が網膜から離れることを硝子体剥離(または後部硝子体剥離)といい、加齢による老化現象です。
白内障手術後の飛蚊症のほとんどはこの硝子体剥離なので、問題ありません。
手術前に飛蚊症がなかった人でも、白内障手術によって厚みのある水晶体から薄い人工のレンズに置き換わったことで硝子体が前に移動し、硝子体剥離が生じやすくなります。その結果飛蚊症が現れます。
白内障手術では水晶体しかいじりません。硝子体にはタッチしないのですが、患者に高齢者が多いことから飛蚊症を訴えるかたが多いのです。
飛蚊症でも要注意なのは?
硝子体剥離の中でも、網膜が引っ張られて裂けて孔が開くことがあります。これを網膜裂孔といい、網膜裂孔が進むとそこから水分が入り込んで網膜がベロリと剥がれる網膜剥離になることがあります。
網膜裂孔ならレーザー治療しなければなりません。網膜剥離まで進めば手術が必要です。放置すると最悪失明にいたります。
また眼底出血が原因で飛蚊症になることもあります。網膜から出血した血液が硝子体に入って飛蚊症になるのです。これも放置すると失明になります。
白内障手術後の飛蚊症のほとんどが心配ないものですが、まれにこういう病気が潜んでいることがありますので、飛蚊症を自覚したらとにかく受診してください。
受診時に眼底検査を行うと、危険のあるものかどうかがわかります。その後は医師の指示に従ってください。
また問題ないとされても、飛蚊症の症状が悪化するようなら再度受診してください。
ルテインと白内障の関係
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ルテインが白内障の防止に効果があるかどうかは分かっていません。
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