白内障手術の現在の主流は、超音波乳化吸引術(PEA)+眼内レンズ挿入術(IOL)です。
白内障手術の実際の手順詳細
病院によって多少異なりますが、だいたい次のような手順で進みます。
- 消毒
- ドレーピング【=手術する眼以外を覆い隠す】
- 局所麻酔
- サイドポート【=器具を入れるための小さな傷口】の作成
- 粘弾性物質の注入
- CCC【=水晶体の前嚢(ぜんのう)の切開】
- メインポート【=手術操作を行うための主傷口】の作成
- ハイドロディセクション【=水晶体を後嚢(こうのう)から引きはがす】
- 水晶体乳化吸引
- 皮質吸引
- 粘弾性物質を注入
- 眼内レンズの挿入
- 粘弾性物質の除去
- 眼圧調整で傷口閉鎖
- 抗生剤を結膜下に注射して手術終了です。
目の周りと眼球を消毒液で消毒します。
ドレープというビニールで手術をする眼以外の部分を覆い、眼だけを露出させます。
最近はほとんどが点眼麻酔です。強く麻酔を効かせたい場合には、白目に注射するテノン嚢下(のうか)麻酔が使われます。
黒目と白目の境に1ミリにも満たない小さな傷口を2か所、向かい合うような位置に作ります。
眼内組織を保護するため、主にヒアルロン酸ナトリウムでできているゼリー状の物質を眼内に流し込みます。
サイドポートから手術器具を眼の中に入れ、水晶体を覆っている袋の前方の部分である前嚢(ぜんのう)を、直径5~6ミリの円形状に切り取ります。
術者の高い技量が求められる作業です。
超音波吸引器具を挿入するため角膜の縁に2~3㎜の傷口を創ります。
濁った水晶体の核と皮質を、水晶体が入っている袋の後ろ側部分である後嚢(こうのう)から引きはがす作業をします。
袋と水晶体皮質の間に水を流し込むことで水晶体は袋の中でユラユラと動き、うまく分離します。
水加減に微妙なバランスが求められる難しい作業です。
CCCと、このハイドロディセクションが、白内障手術で最も術者の集中力を要するところです。
メインポートから手術器具を挿入し、水を流しながら超音波で水晶体の核を細かく砕き、同時に吸引していきます。
水晶体の皮質を吸引します。超音波乳化吸引とは別の器具を先端に取り付け、水晶体の袋にこびりついた皮質を丁寧に吸い取っていきます。
眼内レンズを入れるため、もう一度粘弾性物質を注入して水晶体の袋をゼリーで膨らませます。
メインポートから折りたたんだ眼内レンズを入れ、残しておいた水晶体後嚢に設置します。レンズは数秒で広がり、水晶体の袋にしっかりと固定されます。
手術時には必要だった粘弾性物質も術後は不要になるので吸引除去します。
サイドポートから薬剤を入れて眼圧を調整することで、傷口が縫合なしで閉じます。
ルテインと白内障の関係
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